「事業再構築補助金」収益納付とは?
収益納付とは、補助金を利用した事業を実施した結果、収益(収入-経費)が発生した場合に、補助金交付額を限度として収益金の一部または全部に相当する額を国庫へ返納する制度のことです。
2024年の「事業再構築補助金」の概要はこちら!
【速報】「事業再構築補助金」は2025年も実施される?予想される公募回数は?
「事業再構築補助金」には、補助事業で利益が出たら返金する制度があります。本コラムでは収益納付の概要や対象となる利益や計算方法などを分かりやすく解説します。「事業再構築補助金」の活用を検討されている方はぜひお役に立てください。
カミーユ行政書士事務所代表・行政書士
補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。
慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
収益納付とは、補助金を利用した事業を実施した結果、収益(収入-経費)が発生した場合に、補助金交付額を限度として収益金の一部または全部に相当する額を国庫へ返納する制度のことです。
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【速報】「事業再構築補助金」は2025年も実施される?予想される公募回数は?
事業化状況報告の該当年度における決算時の会社全体の経常利益が赤字の場合は、該当年度分の収益納付は免除されます。
なお、事業化状況報告における経常利益には、営業外収益を含めないため、決算書の数値と異なる場合があります。
事業化状況報告とは、「事業再構築補助金」に採択された事業者が受給後に補助金の利用状況や成果を報告するものです。
事業化状況報告の方法や必要書類は?
収益納付の対象になるのは、補助金を使って実施した事業が「直接利益に繋がっている利益」です。
そのため、「補助事業により直接利益が生じたとは言えない場合」は対象外なので計上する必要はありません。
収益納付になるのは補助金により、直接収益が生じた利益です。
直接収益が生じたといえないケースの場合、収益納付の対象外となります。
以下の例はどれも「補助金を活用して出た利益」に見えますが「営業努力があってこそ出た利益」とも言え、「補助事業と直接の因果関係がある」とは断定できないため対象外になります。
事業化状況報告書の提出後に収益納付の発生の有無が分かります。
事業化状況報告書を提出すると事務局が収益納付や目標未達による補助金返還の有無を確認します。
収益納付が発生した場合は、事務局から通知が来ます。
参考:事業化状況報告システム操作マニュアル
事務局からの通知を受けた補助事業者は、システムで金額、振込先等を確認し、速やかに事務局が指定した口座に納付します。
「事業再構築補助金」の事業化状況報告は、補助金交付後の5年間(全6回)行いますが、収益納付を支払う期間はこの5年間です。
5年以降の支払いは不要です。
収益納付の最高金額は補助金確定額です。
補助金確定額は事業化状況報告のシステム上で確認できます。
累積の収益納付額が補助金確定額に達した時点で収益納付の支払いは終了となります。
営業利益が発生したときのみ納付が必要ですが、自己負担額の範囲内の利益については、納付を求められません。
本年度収益額>控除額……収益納付必要
本年度収益額<控除額……収益納付不要
本年度収益額
補助事業によって出た営業利益のことです。
補助事業の売上から売上原価と販管費を引いて算出します。
会社全体の営業利益ではなく、補助事業に係る営業利益という点にご注意ください。
そのため、補助事業の売上、原価、販管費を管理しておく、販売上や原価は既存事業と一緒にしない、などが重要です。
控除額
事業者が自己負担した経費のことです。
補助事業に要した経費から補助金確定額を引いて算出します。
収益納付の計算方法は(収益-控除額)×(投資額全体に対する国の補助金の比率)-納付累計額
前年度までの収益に伴う納付金および本年度までの財産処分に伴う納付金の合計額のことです。
例:
本年度収益額:500万円
補助率:60%
控除額:300万円
1.収益納付が必要であるか確認します。
本年度収益額500万円 > 控除額300万円 となり、本年度収益額 > 控除額なので収益納付が必要です。
2.以下の計算式に当てはめて収益納付額を求めます。
収益納付の計算方法は(収益-控除額)×(投資額全体に対する国の補助金の比率)-納付累計額
収益納付額 = (500万円 - 300万円)× 60% = 120万円
3.収益納付額が補助金確定額を超えていないか確認します。
収益納付額120万円 < 補助金確定額500万円となり、補助金確定額を超えていないので、返納する額は120万円になります。
収益納付の計算は手動で行うと難しく誤りが発生しやすいので、事業化状況報告システム上のエクセルシートを活用することをおすすめします。
このシートを使用すれば、収益納付額が自動的に計算されます。
また、当年度の収益納付額だけでなく、補助事業終了年度の5年後までの収益納付額も計算できるため、非常に便利です。
また、補助事業の手引きにも収益納付の計算方法が記載されています。
参考:補助事業の手引き
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「事業再構築補助金」の採択を目指すためには、戦略的な準備が重要です。
事業再構築補助金は非常に競争率が高く、直近の第12回公募では採択率が27%と前回にひきつづき低採択率になりました。
このような厳しい状況を考えると、専門的なサポートを受けることが成功への鍵となります。
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