新事業進出補助金の申請代行って?メリットや選び方について解説
新事業進出補助金を申請する場合、申請代行を活用できます。
しかし、どんな申請代行を選べばいいのでしょうか。
今回は新事業進出補助金の申請代行のポイントについて解説します。

この記事を監修した専門家

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。
慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
そもそも新事業進出補助金って何?
まずは新事業進出補助金について解説します。
新事業進出補助金は、簡単にいえば、中小企業が新しいことにチャレンジしたい時、経済的なサポートをしてもらえる制度です。
新しいお店を始めたり、工場の機械を買ったり、パソコンのシステムを作ったりする時、新事業進出補助金を活用して自己負担を少なくして導入できるのです。
また、新事業進出補助金はこんな使い方もできます。
- 金属加工の企業が、新しく半導体の部品を作る仕事を始める
- 医療機器を扱っている会社が、ウイスキーを作るための工場を作る
ちなみに新事業進出補助金は、2024年まで人気だった事業再構築補助金の新バージョンです!
令和7年の春から申し込みが始まる予定ですので、ぜひチェックしておいてくださいね。
申請方法は前の事業再構築補助と似ているので、参考にしながら進められるでしょう。
参考:新事業進出補助金PDF
新事業進出補助金の補助対象者は?

新事業進出補助金に申請できるのは、中小企業と呼ばれる企業です。
ですから、大企業は対象外です。
具体的には、次のような企業が対象となります。
- 既存の事業を拡大したいと考えている中小企業
- 新しい事業を始める中小企業やスタートアップ企業
これらの企業は、これから新しい事業に挑戦し、さらに成長していくことが求められます。
中小企業が大企業を目指して拡大していけば、より多くの企業が仕事を生み出し、結果的に地域経済を活性化させることにもつながるのです。
補助金の上限額と補助率について
新事業進出補助金の補助上限額は、従業員数によって異なる点に留意してください。
たとえば、従業員数が20人以下の企業は最大2,500万円の補助を受けられます。
ですが、特定の条件(大幅賃上げ特例)を満たした場合、補助額は3,000万円に引き上げられるでしょう。
また、従業員が21人から50人の企業には最大4,000万円、51人から100人の企業には最大5,500万円の補助が支給されます。
もっというと、従業員が101人以上の企業には最大7,000万円の補助が支給されるのです。
従業員が101人以上の場合に、特例が適用されると最大9,000万円にもなるでしょう。
なお、補助金の下限額は750万円であり、これ以下の金額は補助されません。
また、新事業進出補助金制度は、大幅な賃上げを行った企業に対して特例が適用される場合があります。
具体的には、事業場内の最低賃金が地域別最低賃金に50円を上乗せし、給与支給総額が前年度比6%以上増加した場合、補助額が増額されるでしょう。
たとえば、従業員数が20人以下の企業の場合、補助金の上限は2,500万円で、補助率は1/2、つまり費用の半分が補助されます。
大幅賃上げ特例が適用される場合、上記の表の金額はさらに増額されるでしょう。
これは、企業が従業員の給与を大幅に上げるなどの条件を達成した場合に該当します。
新事業進出補助金の基本要件とは?
新事業進出補助金を利用するためには、次の基本要件を満たさなければなりません。
- 事業所内の最低賃金が地域の最低賃金より30円以上高い
- 付加価値額の年平均成長率が4%(またはそれ以上)である
- 一人あたりの給与支給総額が年平均で、事業実施地域の最低賃金の成長率以上、もしくは給与支給総額が2.5%以上増加している
新事業進出補助金の申請時には必ず事業計画書を提出します。その事業計画書に、これらの要件を満たすことを示す必要があるのです。
参考:中小機構:(新事業進出補助金)
補助対象経費になるのはどんな経費?
補助金を利用できる経費には、以下のような経費があります。
- 建物費(オフィスや工場の建設・改装)
- 専門家経費(外部の専門家を雇う費用)
- 運搬費(機材や商品を運ぶための費用)
- 外注費(外部の企業に仕事を頼む費用)
- 広告宣伝費(商品の宣伝をするための費用)
- 技術導入費(新しい技術を取り入れるための費用)
- クラウドサービス利用費(オンラインサービスを使う費用)
- 機械装置・システム構築費(新しい機械やシステムの導入)
- 知的財産権関連経費(特許や商標などの権利を取得するための費用)
新事業進出補助金は特に建物費が対象となる点が特徴で、他の補助金制度にはない大きなポイントです。
新事業進出補助金の申請の流れは?

新事業進出補助金を利用するためには、いくつかの手順を踏まなければなりません。
基本的な流れは以下の通りです。
申請代行業者に相談する
新事業進出補助金の申請にあたり、自社のみで申請手続きを進めることも可能です
それでも、専門家にサポートを依頼することをおすすめします。
新事業進出補助金においては申請書類の中身が厳重にみられるため、良質な内容を作成する必要があります。
専門家がついていれば、より良い内容にしてくれるでしょう。
申請書類を作成する
申請代行業者と一緒に申請書類を作成します。
この段階では、事業計画や補助対象経費を詳細に記載する必要があります。
公募期間内に申請する
作成した申請書類を公募期間内にオンラインで申請しましょう。
申請はオンラインのみで受け付けられるため、郵送や窓口持参は無効です。
交付候補者の決定
申請後、審査され、審査が終われば交付候補者が決まります。
これにより、どの企業が補助金を受け取ることができるのかが決まります。
交付申請と決定
交付候補者に選ばれた場合、交付申請という手続きが必要です。
この交付申請をもって、補助金の支給が決定するのです。
早急に交付申請を済ませましょう。
補助対象事業を実施する
新事業進出補助金が交付されることが決定されたからといって、すぐに補助金が振り込まれるわけではありません。
新事業進出補助金が支給される前に、事業計画書に基づいて事業を実行する必要があります。
計画通りに進めることが大切です。それも審査で考慮されます。
新事業進出補助金が交付される前に事業を始めなければならないため、自己資金で立て替える必要があるのです。
場合によっては銀行融資を受けることも検討しましょう。
確定検査を受検する
実施した事業について、確定検査が行われます。
この検査にあたっては、実績報告書など必要書類を提出することになります。
補助金の交付
確定検査後、最終的な補助金額が決まり、実際に補助金が交付されます。
事業化状況を報告する
新事業進出補助金を受給した後でも報告が必要です。事業化状況について報告する必要があるのです。
この報告を忘れてしまうと、補助金を返還しなければならなくなります。
新事業進出補助金の申請にあたって申請代行を活用するメリットとは
ここでは、専門家に申請サポートを依頼することの主なメリットを紹介していきます。
- 採択の可能性が高まる
- 手間と時間を大幅に削減できる
- 申請期限に間に合わせやすくなる
- つなぎ融資のアドバイスも受けられる
- 事業計画書をより良いものへとブラッシュアップできる
採択の可能性が高まる
申請代行を依頼すれば、申請内容をより深く練り込むことができるでしょう。
申請代行の専門家は、補助金の制度趣旨や申請要件を熟知しており、不備のない申請書類を作成できます。
これによって申請がよりスムーズに進み、採択の可能性を高めることができるのです。
また、専門家は過去の成功事例や失敗事例を基に、どんなポイントに留意すべきかも助言してくれます。
自分一人で作成しているのではわからなかった部分も含めて指摘してもらえるわけなので、申請書類の質が向上し、審査員に良い印象を与えられるでしょう。
採択されれば企業は新たな事業に必要な資金を得ることができ、成長のチャンスを広げられます。
手間と時間を大幅に削減できる
新事業進出補助金の申請にあたっては、さまざまな手続きが必要です。
当然ですが、提出するための申請書類を用意しなければなりません。
その際、公募要領を熟読し、要件を確認し、申請内容を練り込む作業も必要です。
審査員が応援したくなるような申請書類を作成するためにも、的確に、丁寧に作る必要があるのです。
とはいえ、リソースがたっぷりあればいいですが、こうした作業を全部自分たちだけでしようとすると、多くの時間と労力がかかってしまいます。
専門家にサポートを依頼すれば、これらの手間を大幅に削減できるでしょう。
専門家は申請のプロであり、必要な書類を迅速に作成し、要件を正確に把握しています。
そのため、自社の手間を最小限に抑え、本業に集中することが可能です。
企業は本来の業務に専念でき、効率的に事業運営ができます。
申請期限に間に合わせやすくなる
新事業進出補助金の申請には、当然ですが期限があります。
特定の公募期間内に行わなければならないのです。
ですが、自力で申請を行う場合、本業が忙しくなると補助金の申請に手が回らなくなってしまいます。
うっかりしている間に公募期間が過ぎてしまう恐れもあるため、注意しましょう。
一方で、申請代行を活用すれば、専門家が申請の進捗を管理してくれるため、申請期限を過ぎてしまうことはまずありません。
専門家が申請に必要なスケジュールを立て、期限を意識しながら作業を進めてくれるからです。
これによって企業は申請をスムーズに進めることができ、補助金を受け取るチャンスを逃すことがなくなります。
つなぎ融資のアドバイスも受けられる
必要であれば、つなぎ融資の助言も受けることが可能です。これも、相手が申請代行をしてくれる専門家だからこそのメリットです。
新事業進出補助金は、採択されたからといってすぐ支払われるわけでなく、事業実施後の後払いとなります。
そのため、事業を始める前に資金が必要になることがよくあるのです。
この場合、自己資金に余裕がなければつなぎ融資が必要となるでしょう。
専門家に申請サポートを依頼すれば、つなぎ融資についての助言を受けることが可能です。
- 融資の条件や返済計画
- どのように融資を受けるか
- どんな金融機関が適しているか
などについても相談に応じてくれます。
これによって資金繰りの不安が軽減し、事業がスムーズになるでしょう。
資金面でのサポートを受ければ、企業は安心して新しい事業に取り組めます。
事業計画書をより良いものへとブラッシュアップできる
申請代行を利用する際、書類作成を手伝ってもらえるだけではありません。
必要な書類を用意し、記入し、提出するだけでいいわけではないのです。
事業計画書は、ブラッシュアップして中身を濃くしたほうが審査の通過率は高まります。
申請代行業者は専門家ですので、採択の可能性を高めるために、事業計画をより具体的かつ実現可能なものにするため、コンサルティングをしてくれるでしょう。
この過程で、事業の目的や戦略、実施方法などを詳細に検討し、必要に応じて修正を加えることが可能です。
中身がより改善された事業計画であれば、より採択の可能性を高めるだけでなく、その後の事業運営においても重要な指針となるでしょう。
明確なビジョンと戦略を持っていれば、企業はより効果的に事業を進めることができ、成長を促進することが期待できるのです。
新事業進出補助金の申請代行業者の選び方のコツとは?
ここでは、どのように申請代行業者を選べばいいか、ポイントを解説していきます。
- 利便性で選ぶ
- 専門性が高いところを選ぶ
- コンサルティングの能力をみる
- 料金が安いからといって飛びつかない
- 資格があるからといってすぐ信用しないこと
利便性で選ぶ
新事業進出補助金の申請代行をしてもらう場合、業者とのやり取りが大切です。
たとえば、打ち合わせの方法や連絡のしやすさも、選ぶ時のポイントになるでしょう。
対面でしか打ち合わせができない場合、もしあなたが遠方に住んでいると不便です。
場合によっては何度も会いに行かなければならず、移動に時間がとられて不便でしょう。
もしオンラインでの打ち合わせにも対応しているような業者なら、遠距離でもすぐ相談できます。
最近では、ZoomやSkypeなどを使ったオンライン相談を受け付けている業者も増えてきています。
自分がどのように業者と連絡を取りたいのかを考えて、利便性が高い業者を選んでくださいね。
専門性が高いところを選ぶ
どんなに優れた資格があっても、新事業進出補助金に関する知識や経験は人それぞれです。
補助金にはさまざまな種類があり、それぞれに特化した専門家が必要です。
たとえば、ものづくり補助金や雇用調整助成金など、異なる補助金には異なるルールや要件があります。
ですから、補助金の申請を代行してもらいたいなら、その業者が特に得意としている補助金の分野を確認しましょう。
専門家によっては特定の地域や業種に特化している場合もあるので、自分の会社にぴったりな専門家を選んでくださいね。
コンサルティングの能力をみる
新事業進出補助金の申請をするために、単に書類を作成すればいいだけではありません。
特に大きな補助金を申請する場合、その申請書類には事業計画などが含まれることが多いです。
この事業計画がしっかりと練られていなければ、補助金が採択される可能性は低くなるでしょう。
ですから、業者のコンサルティング能力は非常に重要なのです。
優れた専門家なら、新事業進出補助金申請を通じてあなたの会社の事業を成長させるための助言もしてくれるはず。
あなたの会社にとって有益な事業計画を一緒に考えてくれるでしょう。
そういった親身な業者を選べば、単に補助金を得るだけでなく、その後の事業の成長にもつながる可能性があるのです。
また、コンサルティング能力が高い業者は、新事業進出補助金の採択を勝ち取るための戦略を練るのが得意です。
たとえば、申請書類をどのように書くか、どの部分を強調すればより高い評価を得られるかも知っているため、適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
料金が安いからといって飛びつかない
料金は、申請代行業者を選ぶうえで当然決め手の一つになります。
しかし、料金だけを基準に選ぶのは避けましょう。
料金が低価格の業者を選んだとしても、その業者が本当に信頼できるかどうかは分かりません。
安いのは魅力ですが、満足いく対応をしてもらえなければ意味がありません。
料金が安いのには、裏がある場合もあります。たとえば、安い分手抜きをしている可能性があるのです。
場合によっては、過去に実績がないために申請書類を簡単に作成し、後でトラブルが起こるケースもあります。
反対に、料金が高すぎる申請代行業者も注意しましょう。料金が高いからといって、成果や実績も高いとは限りません。
もちろん質が高いからこそ料金が高い業者もいますが、全部が全部そうとは限らないでしょう。
料金が高いからといってそれ相応のサービスだと決めつけず、評判や実績も加味して検討してみましょう。
資格があるからといってすぐ信用しないこと
新事業進出補助金の申請代行を受けている業者はたくさんいます。
彼らはたいてい資格を持っているでしょう。
たとえば、中小企業診断士や行政書士の資格です。
ただし、こうした立派な資格を持っているからといって、完全に信頼できると決まったわけではありません。
実際には、ただ資格を持っているだけで、新事業進出補助金に知識がない専門家もいます。
ですから、大事なのは資格だけを頼りに選ばないことです。
資格よりも、その申請代行業者が、過去にどれだけ新事業進出補助金を成功させた実績があるかのほうが大事です。実績をしっかり確認しましょう。
実績が豊富であれば、より安心して任せられるはずです。
監修者からのワンポイントアドバイス
新事業進出補助金は今年から新たに開始された補助金となります。
補助金額も数千万円規模と非常に大きなものとなっており、多くの方が興味を持たれています。
補助金申請は難易度が高いことから専門家の支援を仰ぐことをお薦めさせて頂きます。