個人が利用可能な融資とは?種類や事前準備、申請方法を詳しく解説!
個人向け融資の基本から選び方、融資先選びで失敗しないためのポイントをまとめた記事です。
初めての方でも安心して利用できるように詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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この記事を監修した専門家
補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。
慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
利用可能な個人融資5選
個人が利用できる融資は、以下の5つがあります。
- カードローン
- フリーローン
- 住宅・自動車ローン
- クレジットカードのキャッシング
- 日本政策金融公庫などの公的融資
カードローン
利用可能な個人融資の1つ目はカードローンです。
カードローンは、主に銀行や消費者金融会社が提供する融資の一種で、あらかじめ設定された限度額内で自由に借入ができます。
カードローンは利便性が高く、ATMやインターネットバンキングを利用して簡単にお金を借りて返済できるため、急な出費が発生した場合などに非常に便利です。
金利は比較的高めに設定されていることが多いので、無計画な借入をすると返済の負担が増えるリスクがあります。
また限度額の範囲内であれば何度でも借入ができてしまい、返済を考えずに使いすぎてしまう可能性があるので注意しましょう。
フリーローン
2つ目はフリーローンです。フリーローンは特定の用途に縛られずに使えるローンで、銀行や消費者金融が提供しています。
借入額と返済期間を設定して借り入れるのが一般的で、カードローンとは異なり、一度借りたら返済が終わるまで追加の借入はできません。
そのため、フリーローンではお金の使いすぎを防げるメリットがあります。
金利はカードローンに比べて低めに設定されていることが多く、返済計画が立てやすいのが特徴です。
ただし、借入までに時間がかかることがあるため、急ぎの場合にはいつまでに融資を受けられるかの確認が必要です。
住宅・自動車ローン
3つ目は住宅・自動車ローンです。住宅ローンや自動車ローンは、名前の通り住宅や自動車の購入資金として利用されるローンです。
これらは一般的に低金利で提供され、返済期間も長期にわたります。
住宅ローンの場合、金利は固定金利と変動金利が選べる場合が多く、借入者のライフプランに合わせての設定が可能です。
自動車ローンも同様に、購入する車の価格に応じて借入額、返済期間が決まります。
自動車ローンは住宅ローンに比べて返済期間が短く、金利も若干高めに設定されます。
クレジットカードのキャッシング
4つ目はクレジットカードのキャッシングです。クレジットカードのキャッシング機能は、カード利用者がATMを通じて借り入れができるサービスです。
緊急の現金が必要なときに非常に便利ですが、金利が高いため短期間での返済が推奨されます。
キャッシング機能は、カードの限度額内であれば繰り返し利用することができますが、繰り返し利用すると利息の負担が大きくなります。
また、返済が遅れると信用情報に影響を及ぼす可能性があるため、計画的に利用しましょう。
日本政策金融公庫などの公的融資
日本政策金融公庫や地方自治体が提供する公的融資は、低金利で利用できるため、一般市民にとっても大変魅力的な資金調達手段です。
この制度は教育資金や生活資金の補助など、特定の目的に応じた支援を行うものが多く、家庭の状況や生活に応じて活用できます。
公的融資が民間のローンと異なる大きな特徴は、政府が資金を支えることで金利を抑えている点です。
これにより、借入時の負担が軽減され、教育費や医療費など緊急性の高い資金のニーズにも対応できます。
また、自治体による生活支援融資や教育ローンでは、所得制限が設けられているケースも多く、経済的に困難な家庭ほど利用しやすい仕組みとなっています。
たとえば、学費の負担が重い家庭が教育ローンを利用する場合、無担保で借入が可能な場合があります。
公的融資では、利用者の返済能力を考慮した上で無理のない返済計画が立てられるため、将来の返済に対する不安が軽減されます。
さらに、医療費や介護費の支払いが困難な状況では、自治体の特別融資が一時的な資金不足をカバーする助けになります。
ただし、公的融資は低金利である一方で、審査が慎重に行われるため、申し込みの際には一定の基準を満たす必要があります。
また、申請には所得証明書や用途の明確な計画書など、複数の書類を提出する必要がある場合が多いです。
そのため、手続きに時間がかかることも念頭に置き、早めに準備を進めることが大切です。
一般市民向けの公的融資は、教育費や医療費など特定のニーズに合わせた支援を提供するため、家計の負担を軽減する有効な手段となります。
申し込み前には、自分の状況に合った融資プランを確認し、無理のない借入額と返済計画を立てることが重要です。
参考:日本政策金融公庫
個人融資とは?
個人融資とは、個人が金融機関やその他の貸付業者などからお金を借りることを指し、主に消費や投資、突発的な支出に使うことが一般的です。
個人融資は銀行や信用金庫、消費者金融会社などのさまざまな金融機関から提供されています。
融資を受ける際は借入者の信用状況や返済能力に基づいて審査され、承認されるかどうかが決まるのです。
後ほど解説しますが、個人融資には複数の種類があるので、融資を受ける際は目的や条件に応じて自分に適したものを選びましょう。
個人融資のメリット
個人融資を利用することのメリットを4つ解説します。
- 返済プランが豊富
- 信用度が高くなる
- 迅速に資金調達ができる
- 幅広い目的で利用できる
返済プランが豊富
個人融資のメリット1つ目は返済プランの豊富さです。
個人融資は、返済期間や返済方法を自分のライフスタイルに合わせて選ぶことができるため、無理のない返済計画を立てやすいです。
固定金利や変動金利の選択ができる場合もあり、金利負担を最小限に抑える工夫ができるので、柔軟に選択しましょう。
信用度が高くなる
2つ目は信用度が高くなることです。きちんと返済を続けると、金融機関や貸し手からの融資が得やすくなります。
また、信用度の高い人は低い金利で融資を受けられたり、借入額が増額されたりといった恩恵を享受できるのです。
迅速に資金調達ができる
3つ目は、迅速に資金調達ができることです。多くの個人融資は、短期間で資金を調達できるため、急な出費が発生した際に非常に便利です。
特にカードローンやクレジットカードのキャッシングは、即日融資が可能な場合もあります。
幅広い目的で利用できる
4つ目は幅広い目的で利用できることです。
フリーローンやカードローンのように、用途が限定されていない融資は、多様な目的に使用できるため、自分の利用目的に応じて自由に資金を使うことができます。
個人融資のデメリット
個人融資のメリットが分かったところで、次は個人融資のデメリットを4つご紹介します。
- 金利が高い
- 返済の負担が大きい
- 借金が増える可能性
- 信用情報に影響が出る
金利が高い
個人融資のデメリット1つ目は、金利が高いところです。特にカードローンやクレジットカードのキャッシングでは、金利が高く設定されています。
そのため、長期にわたって返済を続けると、支払う利息が元本を大きく上回ることがあります。
返済の負担が大きい
2つ目は返済の負担が大きい点です。返済が滞ると、利息が増加し、元本の返済が進まなくなるケースが少なくありません。
また、返済が遅れると遅延損害金が発生し、さらなる経済的負担となる可能性があります。
借金が増える可能性
3つ目は借金が増える可能性です。
利用可能な限度額内で何度でも借入ができる融資は、返済の計画を立てずに利用すると借金が増えてしまい、最終的に返済不能に陥る危険が伴います。
信用情報に影響が出る
4つ目は信用情報に影響が出ることです。
返済が遅れると信用情報機関(CICやJICCなど)に記録が残り、将来的な融資やクレジットカードの審査に不利な影響を及ぼします。
延滞が長引くと「ブラックリスト」に名前が載って、新たな借入が難しくなるケースも多いので注意しましょう。
個人融資を受ける前に知っておくべき3つのこと
個人融資を受ける前に、3つの重要なポイントを抑えて審査を有利に進めましょう。
- 信用情報の確認
- 返済の計画を立てる
- 無理のない借入額を把握する
信用情報の確認
知っておくべきポイントの1つ目は、信用情報の確認です。融資を申し込む前に、自分の信用情報を見ておくのがおすすめです。
信用情報機関(CICやJICCなど)から自分の信用情報を取得し、過去の借入や返済履歴をチェックできます。
信用情報に問題があると審査に通りにくくなるため、事前に修正できる点がないか、支払い忘れがないかを確かめておきましょう。
返済の計画を立てる
2つ目は返済の計画を立てることです。融資を受ける前は返済の計画をしっかり立てることがとても重要です。
毎月の収入や支出をもとに返済額を設定し、計画的に返済できるようにしましょう。
また返済期間中に予想外の支出が発生しても対応できるように予備費を確保しておくと、さらにリスクを減らすことができます。
無理のない借入額を把握する
3つ目は無理のない借入額の把握です。借入額が多すぎると、返済負担が大きくなり、生活に支障をきたす可能性があります。
無理のない借入額を把握し、自分の収入や支出に合わせた適切な借入を行うことが重要です。
借入額が大きすぎると返済が困難になり、そこから延滞が続くと信用情報が悪化、最終的には裁判所の命令による財産の差し押さえリスクも考えられます。
個人融資を受けるための具体的な流れ
個人融資を受ける際の具体的な流れをまとめました。
申し込む
まず、希望する金融機関に融資の申し込みを行います。
インターネット経由で申し込む場合が多いですが、電話や窓口で対応している金融機関もあるので、確認しましょう。
申し込み時には必要な情報を正確に伝えて、審査につなげましょう。
書類の準備
融資の申し込み後、金融機関から必要書類の提出を求められます。
一般的には、本人確認書類(運転免許証やパスポート)、収入証明書(源泉徴収票や給与明細書)、そして場合によっては住民票などが必要になります。
必要な書類の準備において、書き忘れや記載ミスがないかしっかりと確認し、余裕を持って期限内に提出するようにしましょう。
審査を受ける
審査では、主に申込者の信用情報、収入状況、職業、既存の借入状況などが評価されます。
審査を通過するためには、まず信用情報がクリーンであることが重要です。
また、安定した収入があることや、返済能力を証明するための資料を適切に提出することも大切です。
審査をスムーズに通過するためには、申し込み先の金融機関が求める基準を事前に確認し、適切な融資先を選ぶことが挙げられます。
また、複数の融資を同時に申し込むと信用情報に悪影響を及ぼす可能性があるため、慎重な判断が必要です。
自分に合った融資先を見つける方法
自分に合った融資先を見つけるためには、大きく2つのポイントを踏まえて探すのがおすすめです。
目的に応じて選ぶ
1つ目は借入の目的に応じて選ぶ方法です。たとえば、住宅購入資金であれば住宅ローンを提供している銀行や信用金庫が適しています。
一方、事業資金や急な出費に対応するための資金であれば、カードローンやフリーローンが便利です。
それぞれの金融機関の金利や返済条件を比較し、自分の目的に合った融資先を選びましょう。
また、インターネット上の口コミや評判を参考にすると、より自分にぴったりの融資先が見つかりやすくなります。
専門家に相談する
2つ目は専門家に相談をする方法です。
融資先の選択に迷った場合や、自分に合ったプランが分からない場合は、金融アドバイザーやファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのも良いでしょう。
専門家に相談すると、中立的な立場で融資先を見つける手助けをしてくれます。まずは自分で調べて、分からないことやもっと詳しく知りたいことを相談すると、ベストな回答がもらえます。
個人融資でよくある3つのケース
個人融資を利用する際には、以下のような状況に遭遇するかもしれません。主な3つのケースの対処法を解説します。
- 返済が遅れた場合の対応
- 審査に落ちた場合の対処法
- 複数の融資を同時に受ける場合
返済が遅れた場合の対応
1つ目のケースは返済が遅れた場合の対応です。返済が遅れたら速やかに金融機関に連絡を入れ、状況を説明しましょう。
多くの金融機関では、遅延損害金が発生する前に猶予期間を設けている場合があり、事前に連絡しておくことで柔軟な対応をしてもらえることがあります。
また、返済が難しい場合は、リスケジュール(返済条件の変更)の交渉も検討しましょう。
無理に返済を続けて延滞が続くと、信用情報に悪影響を及ぼすだけでなく、最終的には法的措置を取られる可能性もあります。
審査に落ちた場合の対処法
2つ目は審査に落ちた場合です。審査に落ちた場合は、まずその理由を確認しましょう。
多くの場合、信用情報や収入が問題となるケースが多いです。信用情報に問題がある場合は改善する必要があります。
また、収入が審査基準を満たしていない場合は、収入や支出の見直しが有効です。自分の状況を改善し、懸念点がなくなったら再度申請を検討しましょう。
複数の融資を同時に利用する場合
3つ目は複数の融資を同時に利用する場合です。複数の融資を同時に利用する時は、それぞれの返済計画をしっかりと立てることが重要です。
特に、毎月の返済額が無理のない範囲に収まっているかを確認し、返済に遅れが出ないようにしましょう。
また、複数の融資を管理するために、家計簿や専用のアプリを利用して支出を記録することも効果的です。
返済状況を定期的にチェックし、必要に応じて返済計画を見直すことも大切です。
個人融資の相談はどこに相談すれば良い?
個人融資を検討する際、適切な相談先を見つけることは重要です。
融資には多くの種類があり、それぞれ条件や利便性が異なるため、専門的なアドバイスを得ることで、自分に最適な選択がしやすくなります。
また、融資に関する知識が不十分な状態で申し込むと、後々返済が難しくなったり、必要以上の利息を支払うことになるリスクもあるため、事前の相談が不可欠です。
融資相談の最も一般的な窓口としては、まず金融機関が挙げられます。
銀行や信用金庫では、個別に融資商品の説明を受けられるだけでなく、現在の収入や支出を考慮したアドバイスを受けることが可能です。
特に、メガバンクや地方銀行は多様な融資商品を提供しており、目的や条件に合った選択肢を提案してもらえる点が魅力です。
さらに、各自治体や公共機関が設置する無料相談窓口も有力な選択肢です。
これらの窓口では、公的融資や補助金についての情報提供が行われており、特に低所得者や家計が厳しい状況の方々に適した支援策を紹介してもらえます。
また、日本政策金融公庫や消費生活センターなども、融資に関する中立的な情報を提供しているため、特定の商品に偏らないアドバイスを得ることができます。
一方で、民間のファイナンシャルプランナーや弁護士に相談することも選択肢の一つです。
ファイナンシャルプランナーは、家計全体の状況を踏まえて無理のない融資プランを提案するほか、返済計画の作成にも協力してくれます。
また、すでに借入が複数あり返済が困難な場合には、弁護士や司法書士に相談することで債務整理の方法を検討することも可能です。
個人融資の相談先を選ぶ際には、自分の状況や目的に合わせて最適な機関を選ぶことが大切です。
公的機関や金融機関は信頼性が高く、費用負担が少ない場合が多いですが、より専門的な相談が必要な場合は民間の専門家に依頼することも検討しましょう。
正しい相談先を選び、安心して資金計画を進められるようにすることが、融資を成功させる第一歩です。
【まとめ】自分に合った融資先を見つけて無理なく借入をしよう!
今回は個人融資の概要や種類、個人融資のメリットやデメリット、個人融資の受け方、自分に合う融資先の選び方について解説しました。
- 個人融資とは、個人が金融機関や貸金業者等からお金を借りることを指す
- 審査に落ちたり返済が遅れたりしても、焦らずに現状の把握をして相談をする
- 自分の信用情報や無理のない借入額を把握しておくことで、リスクを抑えて利用できる
- 融資は正しく計画的に利用すれば心強い手段であるが、無計画に利用すると大きなリスクが潜んでいる
個人融資は適切に利用すれば生活を豊かにしてくれます。しかし、無計画な利用や過度な借入は返済困難や信用情報の悪化につながるので注意しましょう。
この記事の情報を参考に、あなたに合った融資先を調べて比較・検討してみてください。
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