2025年最新版!インバウンド対策に使える補助金は?

外国人観光客を取り込むため、「店に電子決済を導入したい」「多言語対応のホームページを作成したい」などインバウンド対策を検討中の方必見! 本コラムでは、2025年最新のインバウンド対策に使える補助金をイラスト付きで分かりやすく解説します。
梅沢 博香

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2025年最新版!インバウンド対策に使える補助金は?

インバウンド対策に使える補助金は?

インバウンド対策に使える補助金には国の補助金と自治体の補助金があります。国の補助金の一例としては、以下が該当します。
【中小企業庁管轄】

  • ものづくり補助金
  • IT導入補助金補助金
  • 小規模事業者持続化補助金

【観光庁庁管轄】

  • 地域観光魅力向上事業
  • 地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業

本コラムでは、インバウンド対策に活用できる補助金の概要と活用事例を分かりやすく解説します!

中小企業庁管轄のインバウンド補助金

国のインバウンド対策に活用できる補助金は、全国のどの事業者でも活用でき、補助額が大きい点が特長です。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、革新的なサービス開発や生産プロセスの改善を目指す中小企業や個人事業主の設備投資を支援する制度です。
機械・システムの導入費用だけでなく、専門家への支払い、運搬費、クラウドサービス利用料なども補助対象です。
ものづくり補助金にはいくつかの申請枠がありますが、インバウンド対策の特化しているのはグローバル枠です。

ものづくり補助金の概要はこちら!

グローバル枠

海外に関連する事業を行いながら、国内の生産性を高めるための設備やシステム導入を支援する補助金です。具体的には、次のような事業が対象になります。

  • 海外への投資を行う事業(例:海外に工場を建設するなど)
  • 海外市場を開拓する事業(例:輸出ビジネスの拡大)
  • インバウンド対応に関する事業(例:外国人観光客向けの商品開発やサービス提供)
  • 海外企業との共同事業(例:海外企業と共同で商品開発を行う)

この補助金を利用する場合、とくに新しい商品やサービスの開発や海外市場に向けたブランド戦略、新しい販売ルートの開拓などを目的として、事前にマーケティング調査を行うことが求められます。

補助額補助率
3,000万円1/2
※小規模2/3

以下、グローバル枠の活用事例です。

活用事例:インバウンドに日本酒の新たな魅力を発信!酒造会社が新製品の開発・生産に挑戦

企業データ
観光地にある創業120年の酒造会社。
補助事業の背景
少子化による人口減少で消費全体が落ち込んでいる一方、近年日本酒は海外でも人気が沸騰中。
生き残りをかけてインバウンド需要の取り込みに活路を見出すことを決める。
補助事業計画
発泡性日本酒への需要に対応するため、ものづくり補助金を活用して以下の事業を行った。

  • 日本酒に炭酸ガスを入れるための特殊なタンクや充填機などの導入
  • 新商品の提供に必要なキャッシュレス対応機器の導入

補助事業を行った結果
発泡性日本酒、果実リキュール、ノンアルコール飲料などの新商品の開発に成功し、多くのインバウンド観光客を獲得した。
補助対象となりうる経費

  • 機械装置・システム構築費:キャッシュレス対応機器と炭酸ガスを入れるための特殊なタンクや充填機などの費用
  • 原材料費:発泡性日本酒の開発に必要な原材料の費用 
  • 専門家経費:発泡性日本酒の開発に関して専門家に委託した費用

ものづくり補助金の活用事例
ものづくり補助金の公式サイト

キャッシュレス決済導入に使える!IT導入補助金補助金

IT導入補助金は、中小企業や個人事業主がソフトウェアやPCやタブレット端末のようなハードウェアなどのITツールを導入する際に活用できる補助金です。

IT導入補助金にはいくつかの申請枠がありますが、インバウンド対策としてキャッシュレス決済を導入する場合は、インボイス枠インボイス対応類型が活用できます。

IT導入補助金の概要はこちら!

インボイス枠インボイス対応類型

中小企業・小規模事業者が導入する会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフトの一部を補助することで、インボイス制度に対応した企業間取引のデジタル化を推進することを目的としています。

インボイス制度に対応した会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフトPC・タブレットなどレジ・発券機など補助率
補助額50万円以下50万円超~350万円~10万円~20万円
補助率3/4
※小規模事業者は4/5
2/31/2

以下、インボイス枠インボイス対応類型の活用事例です。

活用事例:小さなカフェがキャッシュレス化でインバウンド観光客の取り込みに成功!

企業データ
地元民が訪れる従業員4名の小さなカフェ。
補助事業の背景
SNS映えスポットが点在する地域として地元が海外で一躍有名になり、多くのインバウンド観光客がカフェに訪れるようになった。
カフェの会計は現金のみだったので、インバウンド観光客の取りこぼしが生じていた。
補助事業計画
インバウンド観光客を取り込むため、IT導入補助金インボイス枠インボイス対応類型を活用してキャッシュレス対応POSレジを導入。
補助事業を行った結果
キャッシュレス決済に対応したことで、インバウンド観光客の利便性が向上し、売上が増加。
地元のキャッシュレス決済派の新規顧客も獲得し、顧客満足度の向上にもつながった。
補助対象となりうる経費

  • ソフトウェア購入費:インボイス制度に対応した、「会計」と「決済」の機能を有するソフトウェアの導入費用
  • ハードウェア関連費:キャッシュレス対応POSレジの導入費用
  • クラウド利用費:システムのクラウドサービス利用料、最大2年分

IT導入補助金の活用事例
IT導入補助金の公式サイト

多言語ホームページやパンフレットの作成に使える!小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小さな会社や個人事業主などの販路開拓、生産性の向上、持続的発展を支援する制度です。
機械装置等費のほか、ウェブサイト関連費や旅費、資料購入費など、設備投資にかかる幅広い費用が対象となります。

小規模事業者持続化補助金にはいくつかの申請枠がありますが、インバウンド対策として多言語ホームページやパンフレットの作成をしたり、店内を改装したりする場合はどの枠でも申請可能ですが、最も活用しやすいものは通常枠です。

通常枠創業型共同・協業型
補助上限50万円200万円5,000万円
補助率2/32/3参画事業者は2/3、地域振興等機関は定額
小規模事業者持続化補助金の概要はこちら!

以下に該当する方は、通常枠よりも補助額が大きい次の枠に申請することをおすすめします。
以下、通常枠の活用事例です。

活用事例:老舗うどん屋が和モダン改装でインバウンド観光客激増!

企業データ
インバウンド観光客が増加している温泉街の老舗うどん屋。従業員10名。
補助事業の背景
近隣にうどん屋が乱立し始め、他の飲食店と差別化を図ってインバウンド観光客を呼び込みたい。
補助事業計画
小規模事業者持続化補助金の通常枠を活用し、インバウンド観光客の好みに合わせた地域の特産であるだるまをモチーフにした和モダンな店内に改装。
補助事業を行った結果
店内改装によりインバウンド観光客が増加し、SNSを通じて爆発的に認知度が上昇。
その結果、インバウンド観光客だけでなく国内の若者のファンも増え、売上が大幅にアップした。
補助対象となりうる経費

  • 機械装置等費:店内改装のための設備費用
  • 広報費:SNS広告の費用や店の前に置く看板の費用
  • 委託・外注費:内装デザインや改装作業の外注費用

小規模事業者持続化補助金の活用事例
小規模事業者持続化補助金の公式サイト

観光庁庁管轄のインバウンド補助金

地域観光魅力向上事業

本事業は、令和6年度に実施された「地域観光”新発見”事業」に近い内容 で、地方への誘客促進に重点を置き、地域が一体となって観光商品の開発やプロモーションを行う取り組みを支援 します。
【1次公募期間】
令和7年3月3日(月)~4月18日(金)
【2次公募の可能性】
現時点では2次公募の実施は未定 ですが、予算の状況によっては令和7年6月頃に実施される可能性 があります。
ただし、確定ではないため、1次公募期間内での申請が推奨 されています。

今後の最新情報については、観光庁の公式ウェブサイト や地域観光魅力向上事業の特設ページ で随時更新される予定ですので、定期的なチェックをおすすめします。
地域観光魅力向上事業の公式サイトはこちら!

地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業

本事業は、令和6年度に実施された「特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推進事業」と同様の内容 であり、より効果的に観光消費の拡大を促進し、地域経済へのインバウンド効果を波及させること を目的としています。
【公募期間】
令和7年2月6日(木)~3月14日(金)
今回の公募は1次公募のみ で、2次公募は予定されていない ことが観光庁より発表されています。
地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業の公式サイトはこちら!

国のインバウンド補助金を活用したい方はこちら!

国の補助金を活用してインバウンド対策を行いたい方は、株式会社リアリゼイションにおまかせください!

弊社は申請総額70億円以上、総申請件数2,000件以上の実績を誇る「補助金申請サポートのプロ」です。
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そんな方も大歓迎!
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自治体のインバウンド補助金

国の補助金はインバウンド対策にも活用できますが、その目的自体はインバウンド対策ではありません。
一方、自治体の補助金はインバウンド対策を主な目的としているものが多く、たとえば、「インバウンド客向けに施設を改装したい」といった具体的な事業が補助対象となっています。

また、補助額は国の補助金と比べると低い傾向があります。
本コラムでは一例としてインバウンド対策として活用できる自治体の補助金をご紹介します。

お住まいの自治体のインバウンド補助金を探す!

東京都:インバウンド対応力強化支援補助金

本補助金は、東京都内で事業を営む宿泊施設、飲食店、免税店、体験型コンテンツ提供施設等を対象に、インバウンド対応の強化を支援する制度です。
【補助対象となる取り組み】

  • 多言語対応(翻訳機器の導入、案内表示の整備など)
  • 決済機器の導入(海外クレジットカード・電子決済対応など)
  • トイレの洋式化
  • 客室の和洋式化
  • 国際放送設備の整備
  • アクセシブル・ツーリズムに関する人材育成
  • 災害時における外国人旅行者の受入対応
  • 防犯カメラの設置
  • 外国人向けグルメサイトへの掲載 など

【補助率・補助上限額】

補助内容補助率補助上限額
1施設/店舗/営業所1/2300万円
団体・グループ1/21,000万円

【申請期限】
2025年3月31日まで
※補助金申請額が予算上限に達した時点で受付終了となります。
【2025年4月以降の公募について】
現時点では2025年4月以降の公募予定は未定 です。
今後の情報は、公益財団法人 東京観光財団の公式ウェブサイト で随時更新されるため、定期的な確認をおすすめします。
参考:公益財団法人東京観光財団

岡山県:岡山県訪日団体ツアー造成助成金

県では、本県を滞在拠点としたツアー造成を促進するため、外国から本県を訪れる観光目的の団体ツアーを実施した旅行会社等に対して助成金を交付します。
【交付対象者】
海外の旅行会社や国内のランドオペレータ
【補助対象となる取り組み】

  • 外国からの県内観光を目的とした団体ツアーであること
  • ツアー催行人数が10人以上であり、全員が岡山県内の宿泊施設に宿泊すること

【補助率・補助上限額】
定額80万円
対象期間:2025年4月1日~2026年2月28日
【申請期限】
2025年4月1日〜2025年10月30日
参考:岡山県ホームページ

富山県南砺市:体験型観光商品等開発支援事業補助金

南砺市では、市の雄大な自然や奥深い工芸技術を活用して、観光客向けに新たな体験型観光商品を造成する民間事業者に、開発にかかる経費の一部を支援します。
【交付対象者】
市内に事務所及び活動場所を有する宿泊事業者、飲食事業者、観光関係事業者等
【補助対象となる取り組み】

  • 体験メニュー等の観光商品等を開発し、商品化するもの。
  • 誘客に資する体験型観光商品の広報に係るもの。

【補助率・補助上限額】

補助率補助上限額
1/220万円

【申請期限】
2025年4月1日〜
参考:富山県南砺市ホームページ

沖縄県:観光2次交通利用促進事業補助金

沖縄観光の交通手段については、レンタカーが主流となっているものの、国際線の復便や車の免許を持たない観光客の観光2次交通を確保するため、市町村、旅行事業者、交通事業者等が行う観光2次交通の確保に要する経費に対し、補助金を交付します。
【交付対象者】
市内に事務所及び活動場所を有する宿泊事業者、飲食事業者、観光関係事業者等
【補助対象となる取り組み】
次のいずれかの区間で、1日あたり3往復以上のバスなどを運行する事業が補助対象です。
※2地点間の運行に限らず、需要に応じて複数地点を結ぶ運行も対象となります。
対象となる区間の例:
ア)観光客が多く訪れる観光施設や観光エリア(以下「観光施設等」)をつなぐ区間
イ)沖縄県が別途実施する「観光2次交通結節点機能強化事業」において、北谷町に設置される「北谷ゲートウェイ」と観光施設等をつなぐ区間
ウ)バスターミナルやモノレール駅、または市町村が整備を予定している交通拠点と観光施設等をつなぐ区間
このほかにも、沖縄県が「観光客の移動手段確保のために必要」と認めた区間であれば、バス等の運行事業として補助対象となります。
【補助率・補助上限額】
補助上限額:1,314万円

1年目2年目3年目
1/21/31/4

※車両により上限額の変動あり
【申請期限】
2025年3月24日〜

参考:富山県南砺市ホームページ

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