ポイント
- ドローン導入には、国と自治体の補助金の2種類が使える
- 業務用ドローンは、機体購入だけでなく資格取得・講習費にも補助金が使える場合がある
- 自治体の補助金は農業用ドローンが中心
ビジネス目的でドローンを導入する場合に活用できる国と自治体の補助金を紹介します。2026年、事業にドローンの導入を検討している方はぜひお役立てください。

カミーユ行政書士事務所代表・行政書士
補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。
慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
ポイント
業務用ドローンに使える補助金とは、事業で使用するドローンの購入費用や、操縦者を育成するための講習・資格取得費を国や自治体が支援する制度です。単なる機器購入ではなく、業務の効率化や生産性向上につながる取り組みであることが重要になります。
対象となりやすい主な業務例
補助対象として評価されやすい考え方
ドローンに使える補助金は、大きく分けて国の補助金と自治体の補助金の2種類があります。以下、国の補助金と活用イメージです。
| 国の補助金 | 活用イメージ |
| 小規模事業者持続化補助金 | 販路開拓等のための少額のドローンやドローン関連ソフトウェアの導入 |
| ものづくり補助金 | 生産性向上や新製品・新サービスの開発のためのドローンの導入 |
| 新事業進出補助金 | 新サービス・新分野への進出のためのドローンの導入 |
| 人材開発支援助成金 | ドローン操縦者の講習・資格取得費 |
ドローン補助金を検討する際は、国の補助金と自治体補助金のどちらを優先するかを整理しておくと、制度選びで迷いにくくなります。
| 補助金の種類 | 概要 |
| 国 | ・全国共通で実施され、補助額が大きい一方、審査があり、事業計画の完成度が重視される。 ・業務効率化、新規事業、人材育成など、幅広い目的でのドローン導入が対象になる。 |
| 自治体 | ・地域限定だが、農業や生産性向上など用途が明確な制度が多く、比較的申請しやすい。 |
判断の基準は、「導入目的」と「申請にかけられる準備時間」です。ドローンを使って日常業務の効率化や農作業の省力化を進めたい場合は、条件が分かりやすい自治体補助金を優先して探すのが現実的です。
一方、ドローンを活用して新たなサービスを立ち上げる場合や、高額な業務用ドローンを導入したい場合は、事業計画を作成したうえで国の補助金を検討することが適しています。まず自治体補助金を確認し、該当制度がなければ国の補助金に進むという順番で検討するのがおすすめです。
【相談無料】補助金を活用してお得にドローンを導入する!
業務用ドローンの導入には、国が実施する複数の補助金・助成金を活用できる可能性があります。対象となるのは、ドローン本体の導入だけでなく、業務効率化・新事業展開・人材育成といった事業目的に沿った取り組みです。
代表的な国の制度は、次の4つです。
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が行う販路開拓や業務効率化の取り組みを国が支援する制度です。比較的少額の設備投資にも対応しており、業務用ドローンの導入にも活用しやすい補助金として位置づけられます。
ドローンの場合は、高額な業務用機体というよりも、小型ドローンや関連ソフトを活用して業務を効率化する取り組みが対象になりやすい点が特徴です。
| 補助率 | 補助上限額 | 対象イメージ |
| 2/3 | 最大50万円 | 小型ドローン、関連ソフト等 |
事例:従業員4名の建設関連事業者(現地調査・点検業務)
この事業者は、建物の現地調査や点検を行う際、高所確認や写真撮影に多くの時間がかかっていることが課題でした。また、外注による空撮を利用する場面もあり、コスト負担が悩みとなっていました。
そこで、業務効率化を目的として小型ドローンを導入し、現地調査や点検作業に活用する取り組みを実施しました。ドローン本体と関連ソフトの導入費用について、小規模事業者持続化補助金を活用しています。
補助金を活用した結果、現地調査にかかる時間を短縮でき、外注費も削減されました。
撮影した空撮画像をそのまま営業資料として活用できるようになり、打ち合わせの効率化や顧客への説明力向上にもつながっています。
参考:小規模事業者持続化補助金
令和8年度(2026年度)の小規模事業者持続化補助金はどうなる?
ものづくり補助金は、中小企業が生産性向上や高付加価値化を目的として行う設備投資を支援する制度です。
単なる設備更新ではなく、業務プロセスを大きく改善する投資が求められる点が特徴です。業務用ドローンの場合、点検・測量・調査などの工程を根本から見直し、人手作業を自動化・省力化する取り組みは、対象になりやすい傾向があります。
| 補助率 | 補助上限額 | 対象イメージ |
| 1/2~2/3 | 最大4,000万円 | 小型ドローン、関連ソフト等 |
事例:従業員12名の点検・保守業(インフラ点検業務)
この事業者は、設備や構造物の点検を人の目視と手作業で行っており、作業時間の長さと人手不足が大きな課題でした。特に高所や狭所の点検では、作業員の安全確保にもコストがかかっていました。
そこで、業務プロセスを抜本的に見直し、業務用ドローンと解析ソフトを導入して点検作業を自動化する取り組みを実施しました。この設備投資に対して、ものづくり補助金を活用しています。補助金を活用した結果、点検作業にかかる時間を大幅に削減でき、人手不足の影響を抑えることができました。
また、高精度な画像データを活用した報告が可能となり、点検品質の向上と顧客からの信頼性向上にもつながっています。
令和8年度(2026年度)のものづくり補助金はどうなる?
新事業進出補助金は、既存事業とは異なる新たな分野・市場に挑戦する中小企業等を支援する制度です。ドローンを中核とした新サービスの立ち上げでは、特に検討価値があります。
| 補助率 | 補助上限額 | 対象イメージ |
| 1/2 | 最大9,000万円 | 小型ドローン、関連ソフト等 |
重要なのは、ドローンが新事業の中心設備として位置付けられているかです。
新事業進出補助金の概要をチェックする!
人材開発支援助成金は、事業者が従業員に対して行う職業訓練の費用を国が支援する制度です。ドローンの操縦資格取得や講習費が補助対象になるのは「事業展開等リスキリング支援コース」です。
ドローンを業務で活用する場合、操縦技術だけでなく、安全管理や関連法令の理解が欠かせません。事業展開等リスキリング支援コースは、新たな事業分野への展開や業務内容の転換に伴い、従業員に新しいスキルを習得させる訓練を対象としています。
そのため、業務でドローンを使用することを前提とした操縦講習や資格取得のための受講費は、このコースで支援を受けられる可能性があります。
| 企業規模 | 経費助成 | 賃金助成 |
| 中小企業 | 受講料の最大75%を補助 | 960円/時間 |
| 大企業 | 受講料の最大60%を補助 | 480円/時間 |
事例①:従業員5名の製造業(設備点検業務)
この事業者は、工場設備の点検業務を外部業者に委託しており、点検のたびに費用と日程調整の負担がかかっていることが課題でした。また、高所設備の点検では安全面の不安もあり、作業効率の改善が求められていました。
そこで、業務用ドローンを活用した設備点検を新たに導入し、従業員にドローン操縦講習と安全教育を受講させる取り組みを行いました。 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)を活用し、操縦講習の受講費用と受講時間中の賃金の一部について助成を受けています。
補助金を活用した結果、点検業務を内製化でき、外注費の削減と点検スピードの向上を実現しました。また、ドローン点検を自社の強みとして打ち出せるようになり、取引先からの評価向上にもつながっています。
事例②:従業員8名の点検・調査業(新サービス立ち上げ)
この事業者は、建物調査や点検業務を行っていましたが、空撮や高所調査については外注に頼っており、コスト増と対応範囲の制限が課題となっていました。
そこで、ドローンを活用した点検サービスを新たに立ち上げるため、既存の従業員にドローン資格を取得させ、操縦技術と関連知識を習得させる取り組みを実施しました。
この人材育成にかかる受講費用について、人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)を活用。
補助金を活用したことで、初期の人材育成コストを抑えながら、新サービスをスムーズに開始できました。現在では、ドローン点検を含めた提案が可能となり、
受注単価の向上と新規顧客の獲得につながっています。
人材開発支援助成金をわかりやすく解説!いくらもらえる?
【相談無料】補助金を活用してお得にドローンを導入する!
自治体の補助金は、農業用ドローンを対象とした制度が中心です。一方で、ドローンや航空宇宙分野を成長産業と位置づける自治体では、産業用途向けの補助金が用意されている場合もあります。
自治体補助金には、次のような特徴があります。
福山市生産性向上支援事業は、市内事業者が行う業務効率化や生産性向上を目的とした設備導入を支援する制度です。業務用ドローンを活用した点検・調査業務の効率化も対象となる可能性があります。
| 補助率 | 補助上限額 |
| 1/2 | 100万円 |
中富良野町スマート農業導入緊急対策支援事業は、農業者がスマート農業機器を導入する際の費用を支援する制度です。農薬散布や圃場管理に使用する農業用ドローンが対象となります。
| 補助率 | 補助上限額 |
| 対象事業費合計の25% | 30万円 |
川島町スマート農業活用支援事業費補助金は、町内農業者がスマート農業技術を導入する際の費用を補助する制度です。ドローンを活用した農薬散布や作業省力化が対象となります。
| 補助率 | 補助上限額 |
| 対象事業費合計の25% | 30万円 |
【相談無料】補助金を活用してお得にドローンを導入する!
ドローン補助金は導入コストを大きく抑えられる一方で、申請の進め方を誤ると補助対象外になるケースが少なくありません。特に初めて補助金を申請する方は、次の3点を事前に確認しておくことが重要です。
多くの補助金では、申請して交付決定を受ける前にドローンを購入・契約すると、補助対象外になります。これは、補助金が「これから行う事業」を支援する制度であり、すでに実施した購入や契約は対象にできないためです。
そのため、ドローンを導入したい場合は、先に補助金の公募スケジュールを確認し、申請を済ませてから購入する必要があります。「先に買って、あとから申請」はできない点に注意しましょう。
ドローン補助金では、業務で使用することがはっきり確認できるかどうかが重要な判断基準になります。業務での使用実態が説明できない場合、趣味や個人学習目的と判断され、補助対象外になることがあります。
申請時には、
といった点を、事業計画の中で具体的に説明することが必要です。単に「便利そうだから導入する」という理由では、補助金は認められにくくなります。
補助金や助成金は複数ありますが、同じ経費に対して重複して申請・受給することはできません。
たとえば、ドローン本体の購入費を補助金で申請し、同じ購入費を別の助成金でも申請する、といった使い方は認められていません。
複数の制度を検討する場合は、
というように、対象経費が重ならない形で使い分けることが重要です。併用を検討する場合は、必ず公募要領で経費区分を確認しましょう。
業務用ドローンとは、農業、点検、測量、空撮などの事業活動で使用されるドローンを指します。個人の趣味用途ではなく、業務の効率化や収益につながる目的で継続的に使用されることが前提になります。
2026年も、国の補助金や自治体補助金としてドローンに活用できる制度はあります。ただし、補助率や補助額、対象要件は毎年度見直されるため、申請前に最新の公募情報を確認することが重要です。
ドローン補助金は、自治体補助金を中心に、一定の条件を満たせば個人や個人事業主でも申請できるケースがあります。一方、国の補助金は事業者向けが多く、業務実態や事業計画の有無が重視されます。
多くの補助金では、購入や契約を行う前に申請し、交付決定を受けることが必要です。申請前にドローンを購入した場合、補助対象外となるケースが一般的なため注意が必要です。
【相談無料】補助金を活用してお得にドローンを導入する!
スマート農業導入に使える補助金は?【2026年版】
ビニールハウス導入を支援する補助金制度のガイド
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もちろん、具体的な活用方法が決まっていない方も大歓迎です。
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