「事業再構築補助金」の事業計画書サンプル付きで書き方を解説!

「事業再構築補助金」の申請に必要な事業計画書は4つの項目で構成されています。 事業計画書では審査基準を満たすことが求められ、加点項目を取り入れることで審査での評価が上がり、採択の可能性が高まります。 本コラムでは「事業再構築補助金」の4項目の書き方をサンプル付きで解説します。
梅沢 博香

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「事業再構築補助金」の事業計画書サンプル付きで書き方を解説!

「事業再構築補助金」の申請書類のひとつに、4項目で構成される事業計画書があります。
事業計画書は、採択のカギを握る重要な書類です。
事業計画書では審査基準を満たすことが求められ、該当すれば審査で評価が上がり、採択の可能性が高まる加点項目もあります。
そのため、審査項目を満たすだけではなく、できるだけ多くの加点項目を獲得することが採択の近道と言えます。
本コラムでは「事業再構築補助金」の事業計画書の基本情報と4項目の内容についてサンプルを用いて分かりやすく解説します。

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「事業再構築補助金」事業計画書の基本情報4点

「事業再構築補助金」の事業計画書は、「補助金を活用してどのような事業を行なう予定なのか」を示す計画書です。
「事業再構築補助金」では、事業計画書に基づいて採択審査が行われます。
補助金は助成金・給付金と異なり、要件を満たせば必ず受給できるものではないので、一定以上のレベルの事業計画書が求められます。
直近の第12回公募の採択率は約27%と、前回に引き続き低採択率となりました。

「事業再構築補助金」の低採択率の理由とは?
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実現可能で説得力のある事業計画書が不可欠ですが、知識・経験ゼロでの作成はなかなか難しいものです。
弊社では「事業再構築補助金」の申請サポートを行っております!ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
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事業計画書の作成前に抑えておきたい重要なポイントは以下4点です。

  1. 事業計画書は様式が決まっている
  2. 事業計画書を作成する際に使う資料がある
  3. 事業計画書は認定支援機関から支援を受けて作成する
  4. 審査項目を満たして加点も狙うと採択率が上がる

1.事業計画書は様式が決まっている

事業計画書はページ数や用紙のサイズ等の様式が決まっています。
詳細は申請する回の公募要領でご確認ください。
以下、第12回公募の様式です。

ページ数

計15ページ以内(補助金額1,500万円以下の場合は計10ページ以内)

サイズ

A4

ファイル形式

PDF形式
※Word等で作成の上、PDF形式のファイルに変換して添付申請します。

ファイル名

【1ページ目に書く内容】

  • 事業計画書(事業者名)
  • 事業者名
  • 申請枠
  • 事業計画名
  • 事業再構築の類型 等

【2ページ目に書く内容】

  • 現在の事業の状況
  • 事業再構築の必要性
  • 自社の強みや弱み、機会、脅威、事業環境 等

2.事業計画書を作成する際に使う資料がある

「事業再構築補助金」の事業計画書を作成する際に参考にする主な資料は以下3点です。

  • 公募要領
  • 事業再構築指針の手引き
  • 電子申請システム操作マニュアル
公募要領

公募要領は、「事業再構築補助金」の概要、や事業計画書に記載すべき内容、事業計画書の審査項目等が記載されているいわゆるルールブックです。
公募回ごとに内容が変わる場合があります。
例えば、第11回公募で申請できる枠は6枠でしたが、第12回公募では3枠に減り審査も厳しくなりました。
必ず自分が申請する回の公募要領を確認しましょう。
「事業再構築補助金」の最新の公募要領をチェックする!

事業再構築指針の手引き

事業再構築指針の手引きは、事業再構築要件について説明した資料です。
事業再構築要件とは、定められた以下6種類のことです。

  • 新市場進出(新分野展開、業態転換)……新たな製品等で新たな市場に進出する
  • 事業転換……主な「事業」を転換する
  • 業種転換……主な「業種」を転換する
  • 事業再編……事業再編を通じて新市場進出(新分野展開、業態転換)、事業転換、又は業種転換のいずれかを行う
  • 国内回帰……海外で製造等する製品について、その製造方法が先進性を有する国内生産拠点を整備する
  • 地域サプライチェーン維持・強靱化……地域のサプライチェーンにおいて必要不可欠であり、その供給に不足が生じ、または生ずるおそれのある製品について、その製造方法が先進性を有する国内生産拠点を整備する

事業者は上記いずれかを満たす旨を事業計画書内に記載する必要があります。
事業計画書の作成前に自社がどの種類に当てはまるか確認しておきましょう。
事業再構築指針の手引きには具体例も記載されているのでぜひご覧ください。
「事業再構築補助金」の事業再構築指針の手引きをチェックする!

電子申請システム操作マニュアル

「事業再構築補助金」は電子申請ですが、その際の操作方法を説明した資料が電子申請システム操作マニュアルです。
システムログイン時にはGビズIDアカウントが必要なので事前にご準備ください。
電子申請システム操作マニュアルはこちら!

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3.事業計画書は認定支援機関から支援を受けて作成する

「事業再構築補助金」の事業計画書は、認定支援機関の支援を受け事業者が作成します。
認定支援機関とは、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者として、国の認定を受けた支援機関のことです。
コンサルティング会社や税理士法人、信用金庫等が認定支援機関として登録されています。
参考:認定支援機関に関する情報
株式会社リアリゼイションも認定支援機関です!
事業計画書の作成サポートも承っていますので「事業再構築補助金」の申請をご検討中の方はぜひご連絡くださいませ。
「事業再構築補助金」のご相談はこちら!

4.審査項目を満たして加点も狙うと採択率が上がる

「事業再構築補助金」には審査項目と加点項目が設定されています。
審査項目をしっかりと押さえつつ、加点も狙うと採択率が上がるので、加点項目は積極的に取りましょう。
審査項目・加点項目は公募要領でご確認ください。
例えば、12回公募では、5つの審査項目(全枠共通)と加点項目が設定されています。

事業計画書の主な項目4点

事業計画書の項目は以下4点です。

  1. 補助事業の具体的取組内容
  2. 将来の展望
  3. 本事業で取得する主な資産
  4. 収益計画

1.補助事業の具体的取組内容

書くこと

  • 現在の事業の状況
  • 事業再構築の必要性
  • 現在の事業の強み・弱み/事業環境
  • 補助事業計画名およびその概要
  • 事業実施期間の取組みスケジュール
  • 応募申請する枠と事業再構築の種類
  • 補助事業実施期間中における補助事業実施体制
  • 再就職支援の計画等の従業員への適切な配慮の取組み 等

サンプル

現在の事業の状況 

【会社概要】
会社名:株式会社○○
所在:東京都〇〇区○○
創立:〇年〇月〇日
資本金:〇〇万円
従業員:〇〇名
事業:韓国料理屋
※店舗や商品の写真を添付します。現在の主力商品・サービスや直近のサービス別売上構成割合を表やグラフを使って示してもよいでしょう。

現在の事業の強み・弱み/事業環境

ここではSWOT分析をした結果を表にまとめます。
SWOT分析とは、自社の事業の状況等を、強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)の4つの項目で整理して、分析する方法です。
事業計画書に強みを記載する際には、具体的な実績、表彰、数値データ等を用いると説得力が生まれます。
【強み】

  • デリバリーに対応したメニュー
  • 本場で人気のメニューが提供できる

【弱み】

  • 人手不足のため料理の提供まで時間がかかる

【機会】

  • 韓国料理の人気が高まっている
  • 近隣にオフィス街がありデリバリーのオーダーが多い

【脅威】

  • 近隣に韓国料理店の出店が多くなってきた

SWOT分析に関する資料はこちら!

2.将来の展望

書くこと

  • 本事業のターゲットとなる顧客層
  • 事業化における課題やリスク、その解決方法
  • 想定している具体的な顧客や市場規模、市場環境における事業の優位性 等

事業のターゲットとなる顧客層のデータを示す際には、「J-net」等の公的機関サイトの情報を活用してみましょう。
「J-net」は、中小企業経営者の課題解決をサポートする最新の支援情報や事例を発信するサイトです。
J-netはこちら!
市場環境を示す時は、できるだけ統計データを用いて客観的なデータを示しましょう。
中小企業庁の統計グラフ化ツール「グラレスタ」の活用がおすすめです。
「グラレスタ」は無料で10年分の統計データをグラフ化できるツールです。
無料で使える統計データ「グラレスタ」はこちら!

サンプル

本事業のターゲットとなる顧客層
ユーザー分類名想定する顧客の特徴
地域東京都
属性韓国料理好き
年齢20~40代
性別女性
事業化における課題やリスク、その解決方法
事業化における課題解決方法
事業化における課題新規事業である店舗への顧客獲得主な集客方法として以下3点を実施
  1. ネット広告への掲載
  2. 近隣へのポスティング
  3. SNSを活用したマーケミーティング


想定している具体的な顧客や市場規模、市場環境における事業の優位性

外食産業の市場規模を一般社団法人○○協会のレポートをもとに説明しています。
レポートのよると外食産業の市場規模は2024年に○○億円であり、今後も規模は拡大傾向にあります。
インバウンド客の増加やアフターコロナによる外食への需要の高まりから今後の成長も見込まれます。
※以下表やグラフ等の根拠となるデータを添付

3.本事業で取得する主な資産

書くこと

  • 本事業により取得する主な資産(単価50万円(税抜き)以上の建物、機械装置・システム等)の名称、分類、取得予定価格等

※単価500万円(税抜き)以上の機械装置については、機械の種類が具体的に分かる名称を記載します。

サンプル

名称分類 ※取得予定価格設置住所
内装工事建物費○○円○○県○○市○○
電気配線工事建物費○○円○○県○○市○○
冷凍庫機械装置・ システム構築費○○円○○県○○市○○
パンフレット広告宣伝・販売促進費○○円---

※「分類」は、公募要領の「補助対象経費」または日本標準商品分類を参考にします。
日本標準商品分類はこちら!

4.収益計画

書くこと

  • 収益計画表
  • 資金調達計画
  • 事業の事業化に向けた実施体制
  • 付加価値額の算出の根拠・実現の道筋 等

サンプル

収益計画表

収益計画では、事業再構築をしたことで事業が好転し、売上高、利益、付加価値額等が上る見込みであることを表で伝えます。
補助事業年度から数年後(以下の例の場合は3年後)の見込み額も記載しましょう。

直近決算補助事業終了年度(基準年度)1年後2年後3年後
売上高
営業利益
経常利益
人件費
減価償却費
付加価値額
伸び率
資金調達計画

事業の実施にあたって、「資金調達できること」「確実な返済計画があること」等を示します。
借入金を使用する場合は、金融機関と協議が進んでいることを記載しましょう。

資金調達計画について
資金調達の内訳本投資について、自己資金と借入金にて賄います。
自己資金○○円、借入金○○円を予定しています。
数値計画は○○銀行と事前に協議が済んでおり、○○円の融資の承諾を得ています。
金融機関による確認書の有・無あり(〇〇〇銀行 担当:〇〇〇様 )
事業の事業化に向けた実施体制
事業の事業化に向けた実施体制について
【社内外の役割整理】
本事業は○○の経験豊富な責任者の○○を中心とした部署内チームにて遂行し、協業・関連関係にあるPR支援を行う○○社、事業運営支援を行う○○社と協業で進めます。

本事業の実施体制を会社内の内部体制と、外部機関の協力体制である外部体制に分けて説明します。
表や箇条書き等にして見やすく簡潔にまとめるとよいでしょう。

付加価値額の算出の根拠・実現の道筋

付加価値額とは人件費、減価償却費、営業利益を足したものをいいます。
付加価値額算出の根拠や道筋を示すようにしましょう。

「事業再構築補助金」の加点項目

「事業再構築補助金」の加点項目は、申請時に一定の条件を満たすと審査で評価が上がり、採択率が高まるポイントです。
「事業再構築補助金」の採択率は、第12公募で約27%と、前回に引き続き低下しているため、加点項目の活用が重要になってきます。
ただし、目標未達の場合は減点対象になるため、条件を確認し慎重に進めましょう!
第12回公募では12個の加点項目がありました。

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