事業再構築補助金12回公募開始!11回からの変更点は?

公募が止められていた事業再構築補助金!大幅な見直しのもと、第12回公募が開始されました! 見直しの概要と第11回公募からの変更点を解説しています!
中本 明日香

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事業再構築補助金第12回公募開始

この記事を監修した専門家

監修専門家: 井上卓也行政書士

井上 卓也

代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。

慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

事業再構築補助金第12回公募が再開!

事業再構築補助金は、ポストコロナの経済社会の変化に対応するために創設された補助金です。
しかし、昨年行われた「行政事業レビュー」で、基金の枠組みや審査プロセスについて抜本的な見直しが求められ、昨年10月の11回公募受付締切後、公募がストップしていました。
2024年4月24日、事業内容を大幅に見直しが行われたうえで、12回公募として、再開されました。
2023年の事業再構築補助金については以下のコラムをご覧ください!

【2023年】事業再構築補助金とは?専門家が徹底解説!


抜本的見直しの概要

事業再構築補助金では、「行政事業レビュー」で指摘があった事項をもとに、12回公募より以下の見直しが行われています。

  1. 制度的対応の見直し
    • 支援枠を6枠から3枠に減らして簡素化
    • 特例措置を廃止し、公平な採択基準を確立する
    • コロナ債務を抱える事業者に対して優遇措置を導入する
  2. 事務局審査の改善・体制強化
    • 重複した申請を排除するためにAIを活用し、審査効率を向上させる
    • 特定トピックに偏った申請に対して厳格な審査を行い、過剰な投資を防止する
    • 審査プロセスを標準化し、公正かつ迅速な審査を実現するためのシステムを導入する
  3. EBPM(Evidence-Based Policy Making)の強化
    • 事業の進捗状況を定期的に報告し、効果の客観的な評価を可能にする
    • 他の補助金のデータを活用して事業効果を検証し、政策の効果を最大化する
    • 情報の共有化と分析の容易化により、事業効果の評価をより正確に行う

※EBPM(エビデンスに基づく政策立案)は、①政策目的を明確化させ、②その目的達成のため本当に効果が上がる政策手段は何かなど、 政策手段と目的の論理的なつながりを明確にし、③このつながりの裏付けとなるようなデータ等のエビデンス(根拠)を可能な限り求め、 「政策の基本的な枠組み」を明確にする取組みのこと
参考:中小企業庁「中小企業等事業再構築促進基金及び事業再構築補助金の抜本的見直しを行った上で本日から第12回公募を実施します
第12回公募からは、見直された制度と改善された審査が適用されます。
これにより、中小企業等の事業再構築がより迅速かつ効果的に支援されることが期待されます。

また、EBPMの強化により、政策の評価と改善が可能となり、社会全体の発展に貢献する目的があります。

申請枠が6枠→3枠に!第11回公募からの大きな変更点

第11回公募からの大きな変更点は、申請類型です。
支援枠を6枠から3枠に減らして簡素化が行われました。

■第11回公募

申請類型補助額補助率
成長枠100万円~7,000万円中小企業:1/2、中堅企業:1/3
グリーン成長枠 (エントリー)100万円~8,000万円中小企業:1/2、中堅企業:1/3
グリーン成長枠 (スタンダード)100万円~1.5億円中小企業:1/2、中堅企業:1/3
卒業促進枠成長枠と同額の補助金額中小企業:1/2、中堅企業:1/3
産業構造転換枠100万円~7,000万円中小企業:2/3、中堅企業:1/2
最低賃金枠100万円~1,500万円中小企業:3/4、中堅企業:2/3
物価高騰対策・回復再生応援枠100万円~3,000万円中小企業:2/3、中堅企業:1/2

■第12回公募

申請類型補助金額の範囲補助率
成長分野進出枠通常類型:100万円~6,000万円(2,000万円)
GX進出類型:100万円~1億円(4,000万円)
中小企業:1/2(2/3)、中堅企業:1/3(1/2)
コロナ回復加速化枠通常類型:100万円~3,000万円
最低賃金類型:100万円~1,500万円
中小企業:2/3(3/4)、中堅企業:1/2(2/3)
サプライチェーン強靭化枠1,000万円~5億円中小企業:1/2、中堅企業:1/3

■申請類型の概要


【成長分野進出枠(通常類型)】
この枠は、ポストコロナに対応して、成長が見込まれる分野への事業再構築に挑む事業者や、構造的な課題に直面する業種・業態の事業者を支援します。
新たな市場への進出や事業の拡大を目指す企業にとって、大胆な事業再構築の一助となります。

【成長分野進出枠(GX 進出類型)】
この枠は、ポストコロナ時代における持続可能な成長戦略である「実行計画」14分野の課題解決を目指す事業者の事業再構築を支援します。
グリーン成長戦略に基づく取り組みに関心のある企業や、環境に配慮した事業展開を目指す企業に焦点を当てています。

【コロナ回復加速化枠(通常類型)】
この枠は、今なおコロナの影響を受け、事業再生に取り組む企業やコロナで抱えた債務の借り換えを行っている事業者を支援します。
経済的な困難に直面する企業が事業を立て直すための支援措置が行われます。

【コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)】
この枠は、コロナ禍が終息し、最低賃金引上げの影響を受ける事業者の事業再構築を支援します。
労働市場の変化に適応し、事業を持続可能なものにするためのサポートが行われます。

【サプライチェーン強靭化枠】
この枠は、ポストコロナの経済社会において、海外での製造や生産を行う企業が国内回帰や地域サプライチェーンの強靭化を図るための支援が行われます。
国内の生産基盤の強化や地域経済の活性化を目指す中小企業等に焦点を当てています。


第12回公募のスケジュール:申請受付開始はいつ?

第12回公募は、以下のスケジュールのもと、公募が行われます。

公募開始:令和6年4月23日(火)開始
申請受付:令和6年5月20日(月)開始
応募締切:令和6年7月26日(金)18:00



制度の詳細は、以下公募要領をご確認ください。
第12回公募要領【サプライチェーン強靭化枠以外】
第12回公募要領【サプライチェーン強靭化枠】

まとめ

中小企業庁の再構築補助金の再開は、中小企業の立ち直りを支援する重要な一歩です。今後も適切な支援が行われるよう、注目していきたいところです。

事業再構築補助金12回公募に申請したい……という方はぜひご相談ください

ついに事業再構築補助金が再開されました。

補助金申請は想像以上に複雑で、準備にかかる時間の確保も必要となります。

さらに採択されるための「精度の高い事業計画書」を作成する必要があり、自信も時間もなく申請自体あきらめてしまう事業者さまが多いのが現状です。

株式会社リアリゼイションでは、補助金申請サポート1,000件以上の実績がある補助金のプロが、申請のご相談から丸投げまで、あなたの補助金申請に徹底的に寄り添い、サポートいたします。

ありがたいことに、たくさんのお問い合わせ、お申し込みをいただいております
12回公募については、久しぶりの公募であることから、申請受付開始後、申し込みが殺到がする可能性があります。
申請をお考えの方は、おはやめにご相談ください

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