ホームページ作成費用はIT導入補助金の対象になる?

このコラムでは、ホームページ作成費用がIT導入補助金の対象になるかを解説します。補助金を利用してコストを抑えてホームページを作成したい方や、ホームページのリニューアルを考えている方はぜひご参考にご覧ください。
梅沢 博香

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ホームページ作成費用はIT導入補助金の対象になる?

この記事を監修した専門家

監修専門家: 井上卓也行政書士

井上 卓也

代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。

慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

ホームページ作成費用はIT導入補助金の対象になる?

ホームページ作成に関連する費用は、IT導入補助金の補助対象外です。
IT導入補助金は生産性向上やインボイス制度対応が目的であり、企業情報を掲載するホームページはこれに該当しないためです。
また、2023年度まではECサイト制作費用も補助対象でしたが、2024年度からは対象外となったのでご注意ください。

この記事はこんな方におすすめです!

  • IT導入補助金を使ってホームページ作成したい方
  • ホームページ作成やリニューアルに使える補助金を探している方
IT導入補助金の概要はこちら!


補助金サイトが「IT導入補助金2025」のスケジュールを予想してみた!

参考:IT導入補助金

ホームページ作成費用が補助される補助金は?

ホームページ作成に利用できる国の補助金として以下の2つがあります。

  • ものづくり補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
ものづくり補助金小規模事業者持続化補助金
該当する可能性がある補助対象経費の区分・外注費
・クラウドサービス利用費
・機械装置・システム構築費
・ウェブサイト関連費
補助対象となるホームページ革新的な製品やサービスを目指す事業者が補助事業のためだけに作成するホームページ小規模事業者が販路開拓のために作成するホームページ
2024年最新!ホームページ制作に使える補助金は?

ものづくり補助金を使ってホームページ作成をする

ものづくり補助金は、革新的な製品やサービスを開発する人が利用できる補助金です。
革新的な製品やサービスを目指す事業者が補助事業のためだけにホームページを作成する場合、外注費、クラウドサービス利用費、機械装置・システム構築費としてホームページ作成が補助対象になる可能性があります。

ものづくり補助金にはいつくかの申請枠がありますが、ホームページ作成する場合には製品・サービス高付加価値化枠の通常類型が使いやすいです。

製品・サービス高付加価値化枠には通常類型と成長分野進出類型(DX・GX)の2つの類型がありますが、通常類型は、成長分野進出類型(DX・GX)と比べて条件が比較的緩やかであるため、ホームページ作成を希望する一般的な中小企業や小規模事業者にとって使いやすいからです。
一方、成長分野進出類型は、AIやIoT、グリーン成長戦略に基づく革新性の高い技術導入が求められ、これに該当しないホームページ作成事業は適用ができません。

通常類型成長分野進出類型(DX・GX)
革新的な製品・サービス開発の取組みに必要な設備・システム投資等を支援します。今後成長が見込まれる分野(DX・GX)に資する革新的な製品・サービス開発※の取組みに必要な設備・システム 投資等を支援します。
ものづくり補助金の概要はこちら!

補助対象経費の区分

ものづくり補助金を活用してホームページを作成する場合の補助対象となる経費を解説します。

外注費

外注費は、新製品・サービスの開発に必要な加工や設計(デザイン)・検査等の一部を外注(請負、委託等)する場合の経費です。

ホームページを作成するとき、新しいサービス提供を目的に独自のデザインや機能を外部のウェブデザイナーやシステムエンジニアに依頼する場合、それらの開発が新製品やサービスの提供に直結するならば、その費用は外注費として適用されます。

クラウドサービス利用費

ホームページの運営や機能をサポートするためのクラウドベースのコンテンツ管理システム(CMS)や、データベースホスティングの利用料金が該当します。
たとえば、専ら新しいサービスのために使用されるクラウドホスティングや分析プラットフォームの利用はクラウドサービス利用費に含まれます。

クラウドサービス利用費は、クラウドサービスの利用に関する経費です。
専ら補助事業のために利用するクラウドサービスやWEBプラットフォームの利用費のみとなり、自社の他事業と共有する場合は補助対象となりません。

機械装置・システム構築費

ホームページ作成に関連して、自社専用のサーバーを購入し、そこでホスティングを行う場合や、顧客管理システム(CRM)や電子商取引(EC)システムを新たに構築する場合が該当します。
これらのシステムが専ら補助事業のために使用される場合は、設置や開発費用は機械装置・システム構築費に該当します。

機械装置・システム構築費は、以下3点のうちどれかを満たす場合に経費として認められます。

  1. 専ら補助事業のために使用される機械・装置、工具・器具(測定工具・検査工具、電子計算機、デジタル複合機等)の購入、製作、借用に要する経費
  2. 専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システムの購入・構 築、借用に要する経費
  3. 1または2と一体で行う、改良・修繕または据付けに要する経費

補助額 ※製品・サービス高付加価値化枠(通常枠)の場合

従業員数補助額
5人以下100万円~750万円
6~20人100万円~1,000万円
21人以上100万円~1,250万円

補助率 ※製品・サービス高付加価値化枠(通常枠)の場合

中小企業小規模企業者・小規模事業者 再生事業者
1/22/3

参考:ものづくり補助金の公式サイト

活用事例:地元特産のあなごの缶詰をホームページで販売

地元の特産物であるあなごの加工・販売を行う小規模事業者が、地域特産品の認知向上と販路拡大を目指し、ものづくり補助金を活用してあなごの缶詰をネット販売する事例です。
【目的】地元特産のあなごの缶詰の全国展開と地域ブランドの確立
【背景】地元で古くから愛されてきたあなごを缶詰に加工して全国に販売し、より多くの消費者にその魅力を届けたい。
【補助金活用内容】
ホームページ作成:あなごの缶詰の紹介やオンライン販売機能を持つホームページを新たに作成する。
加工機械装置の導入:あなごを缶詰に加工する機械装置を新たに導入し、生産能力を向上を目指す。
【結果】
ホームページからの注文が増え、対面販売が難しい地域にも販路が広がり、売上が拡大。さらに、あなごが地域ブランドとして認知された。
ものづくり補助金の活用事例.

小規模事業者持続化補助金を使ってホームページを作成する

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者で販路開拓に取り組む人が利用できる補助金です。
小規模事業者持続化補助金小規模事業者が販路開拓のためにホームページを作成する場合、ウェブサイト関連費としてホームページ作成が補助対象になる可能性があります。

小規模事業者持続化補助金の概要はこちら!


2025年も小規模事業者持続化補助金は実施される?17回公募のスケジュールを予想!

補助対象経費の区分

ウェブサイト関連費

販路開拓等を行うためのウェブサイトやECサイト、システム(オフライン含む)等の開発、構築、更新、改修、運用をするために要する経費です。
ホームページの新規作成や既存サイトのリニューアル、ECサイトの構築など、ウェブサイトに関連する制作費用を対象としています。

対象対象外
・商品販売のためのウェブサイト作成や更新・ウェブサイトに関連するコンサルティング、アドバイス費用
・補助事業期間内に公開に至らなかった 動画・ホームページ・ランディングページ

必ずウェブサイト関連費+他経費のセットで申請する

ウェブサイト関連費のみでは申請はできません。必ずほかの経費と一緒に申請します。
たとえば、ホームページ作成(ウェブサイト関連費)と新商品の試作品開発費用(新商品開発費)などで申請します。

ホームページ作成(ウェブサイト関連費)+新商品開発費の例

ウェブサイト関連費

新商品を紹介するための専用ランディングページの作成や、ECサイトの改良により新商品の販売を促進するためのホームページリニューアル費用。

新商品開発費

新商品の試作品開発費用やその商品に必要な特注パーツの製造費用。この場合、新しい商品やサービスを開発し、それをホームページ上で紹介・販売することを目的としています。

ホームページ作成(ウェブサイト関連費)+広報費の例

ウェブサイト関連費

既存ホームページのリニューアルや新規ECサイトの構築により、商品のオンライン販売を強化するための費用。

広報費

新商品やサービスの告知のためのチラシやパンフレットの作成費用、または新聞や雑誌への広告掲載費。これにより、ホームページやECサイトへの集客を図ります。

ウェブサイト関連費は最大12.5万円補助される

ウェブサイト関連費に関しては、補助金交付申請額の1/4が当該経費の申請額の上限となり、通常枠では最大12.5万円が補助対象となります。
たとえば、「ウェブサイト関連費」と「機械装置等費」で「通常枠」へ申請する場合は、2つの費用を別々に計算し、最後に申請額の1/4以下の金額を「ウェブサイト関連費」として申請します。

具体的な計算方法

【申請する経費】

  • 機械装置等費(厨房機器導入費用):80万円
  • ウェブサイト関連費(ホームページ作成費用):30万円

【「通常枠」の補助上限額・補助率】

補助率補助上限額
2/350万円
1. それぞれの経費に補助率を掛ける

機械装置等費費:80万円×2/3=53万円
ウェブサイト関連費:30万円×2/3=19万円
申請額は55万円+19万円=72万円です。

2. 申請額が補助上限額を超えていないかチェックする

「通常枠」の補助上限額は50万円です。
申請金額72万円>補助上限額50万円となり、上限額を超えているので50万円を申請します。

3.申請額の1/4以下の金額が「ウェブサイト関連費」として申請できる

申請額の1/4が「ウェブサイト関連費」として申請できるので、50万円×1/4=12万円となります。
【申請額50万円の内訳】

  • 機械装置等費:38万円
  • ウェブサイト関連費:12万円

補助額 ※通常枠の場合

補助率:2/3

補助率 ※通常枠の場合

補助上限額:50万円

活用事例:蜂蜜をホームページで販売し販路拡大に成功!

地元で採取される蜂蜜を加工・販売する小規模事業者が、オンライン販売機能を備えたホームページの作成と、蜂蜜の梱包機器を導入する事例です。
【目的】地元産蜂蜜の全国展開と効率的な販売プロセスの構築
【背景】店舗販売のみ行ってきた蜂蜜を全国の消費者に届けるため、ECサイトを活用して販路を拡大しつつ、少人数でも効率的に蜂蜜の梱包ができる対応を機器を導入したいと考えていた。
【補助金活用内容】
ホームページ作成:蜂蜜の特徴や採取方法を紹介するページと、EC機能を持つページを持つホームページを新たに作成し販路拡大を狙う。
蜂蜜の梱包機器の導入:少人数でもスムーズに蜂蜜の梱包が可能な機器を導入し、生産性向上を目指す。
【結果】
ホームページからの注文が増え、広範囲からの顧客が増加。
梱包機器の導入により少人数でも迅速な梱包作業が可能になり、業務負担が軽減し生産性が向上した。
小規模事業者持続化補助金の活用事例

小規模事業者持続化補助金でホームページ作成したい方はこちら!

参考:小規模事業者持続化補助金の公式サイト

2025年、補助金を使ってホームページ作成をしたい方はこちら!

「補助金を活用してコストダウンしてホームページを作成したい」という方。
補助金は申請して採択されたないと受給できません。

たとえば、「事業再構築補助金」の場合、直近の公募では採択率が27%と連続で低採択率を記録となりました。
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