融資申請に必要な書類は?日本政策金融公庫の創業融資を中心に解説!

融資に必要な書類は数多くあり、1つでも提出していない書類があったり、不備があったりすると融資審査に通らない場合がほとんどです。 今回は、融資申請に必要な書類は何があるかを、日本政策金融公庫の創業融資を中心に解説します。
井上 雅也

更新日:

【完全対策】融資の必要書類を揃えて審査に通過するコツを大公開

この記事を監修した専門家

監修専門家: 井上卓也行政書士

井上 卓也

代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。

慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

創業融資の必要書類

はじめに、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金の申請に必要な書類について解説します。

日本政策金融公庫:新規開業・スタートアップ支援資金

【必要書類】

  • 借入申込書
  • 創業計画書

【場合によって求められる書類】

  • 設備資金の見積書
  • 企業概要書(既存事業者の場合)
  • 月別収支計画書(資金繰り計画書)
  • 不動産の登記簿謄本または登記事項証明書
  • 許認可証・資格または免許を証明するもの
  • 創業に必要な設備や工事請負契約書のコピー
  • 創業のために既に使った資金の領収書やレシート
  • 税金関連の領収書や納税証明書(既存事業者の場合)

インターネット申し込みの際に必要となる書類

  • 送金先口座の預金通帳
  • 日本公庫電子契約サービス利用申込書

参考:日本政策金融公庫(各種書式ダウンロード)

なぜ融資申請に書類が必要なのか?

金融機関は借り手の信用力や返済能力を評価するために、書類を元に判断を行います。
適切に書類を揃えることで、融資担当者に信頼感を与え、審査をスムーズに進められるのです。
必要書類が揃っていないと、融資の審査が滞り、融資が承認されないリスクがあります。
また、確定申告書や収入証明書に不備があった場合、収入状況が不明瞭になり、追加書類の提出を求められることがあります。
その結果、融資審査が長引き、必要なタイミングで資金が手に入らない可能性があるので注意しましょう。

融資に必要な書類はいつまでに準備すれば良い?

融資の必要書類は、申請の1~2か月前までに準備を完了しておくのが理想的です。
融資の審査は、書類の内容によって判断されるため、不備や不足があると審査の遅れや融資の否決につながる可能性があります。
特に銀行融資や日本政策金融公庫のような公的融資では、書類の審査に時間がかかるため、早めの準備が重要です。
融資の種類によって、準備のタイミングは異なります。
銀行融資や信用保証協会の保証付き融資は、申請から審査完了まで1か月以上かかることがあります。
そのため、書類の準備を含めると、最低でも2か月前から計画的に準備を進めるのが安心です。
一方、ビジネスローンのような比較的スピーディーな融資では、必要書類が少なく、申請から融資実行まで数日~2週間程度のケースもあります。
それでも、直前になって慌てることがないよう、事前に必要書類を把握し、早めに整理しておくことが重要です。
また、事業計画書や決算書など、作成に時間がかかる書類については、専門家のアドバイスを受けながら準備するのが望ましいです。
税理士や公認会計士に依頼すれば、書類の精度を高めることができ、金融機関の評価向上にもつながります。
特に決算書の修正が必要な場合、時間を要することがあるため、早めに準備を開始することが大切です。
融資の申請をスムーズに進めるためには、事前に必要書類のリストを作成し、計画的に準備を進めることが重要です。
余裕を持ったスケジュールで準備を整え、審査の遅れを防ぐことが、融資成功のカギとなります。

融資の必要書類を準備するポイント

ここでは、必要書類を準備するポイントを解説します。

  • 専門家に依頼する場合
  • 書類を不備の無いように完成させる

専門家に依頼する場合

自分で書類を作成する他にも、専門家に書類作成を依頼する選択肢も良いです。
専門家は、書類作成に関する知識と経験を持っており、ミスを最小限に抑え、時間を効率的に使えます。
税理士や補助金コンサルタントに依頼することで、複雑な申請書類も正確に作成され、時間の節約につながります。
専門家を活用することで、書類の精度が向上し、成功率も高まるでしょう。

書類を不備の無いように完成させる

書類の内容を正確かつ完全な状態で仕上げることも重要です。
不正確な情報や記入漏れがあると、手続きが遅延するだけでなく、場合によっては申請自体が無効になる可能性があります。
会社設立の際に提出する書類に誤りがあると、設立手続きが止まってしまい、事業のスケジュールに大きな影響が出てしまいます。
そのため、必ず書類の内容を確認し、正確かつ完全に仕上げるようにしましょう。

融資に必要な書類を管理する方法

ここでは必要な書類を管理する方法をご紹介します。

  • 電子書類管理の活用方法
  • 書類の整理整頓と長期保管

電子書類管理の活用方法

融資の必要書類を管理するには、電子書類管理がおすすめです。
電子書類管理は、必要な書類を迅速に検索し、関係者とのスムーズな共有が可能となるため、時間のロスを最小限に抑えられます。
たとえばクラウドストレージを利用すると、どこからでもリアルタイムでアクセスでき、全員が常に最新の書類を閲覧できるようになります。
資金調達を円滑に進めるためには、電子書類管理を積極的に活用すべきです。

書類の整理整頓と長期保管

一度作成した書類は、整理をして長期的に保管しておきましょう。
書類がきちんと整理されていないと、必要な情報がすぐに取り出せず、手続きが遅れるリスクがあります。
また、長期保管を意識することで、後日必要になる情報を確実に保持できます。
プロジェクトごとにフォルダを分け、重要な書類には定期的にバックアップを取るなどの対策を講じることで、効率的かつ安全な管理が可能です。
書類の整理整頓と長期保管を徹底することで、資金調達の成功率を高めることができます。

融資の必要書類を揃えるのが面倒な方へ

自分で必要書類を揃えるのが面倒な方は、融資のサポートをしている会社や、融資の申請代行をしている会社を活用しましょう。
融資サポートや申請代行を利用する際は、手数料がかかりますが、忙しい方やまとまった時間が取れない方にとって、おすすめです。
融資サポートや申請代行を考えている方は、口コミや利用料金など、しっかりしているかよく確認するようにしてください。
あらかじめ伝えられていた料金やサービス内容が違った場合、自分で申請するよりも面倒になってトラブルに巻き込まれる原因になりかねません。
そうならないためにも、しっかりとサービス内容や利用者の口コミ、実績等を確認しましょう。
融資に関するサポート会社の比較をしたコラムがあるので、参考にしてください。

【口コミで比較】融資サポートの選び方を徹底的に解説します!

【まとめ】融資の必要書類をしっかりと準備・作成しよう!

今回は融資を受けるにあたっての必要書類について解説しました。
金融機関ごとの必要書類、書類作成のポイントを踏まえて、しっかりと準備した上で融資審査に臨みましょう。
今回の記事を参考に、まずは融資申請に必要な書類を集めることから始めてみましょう。

融資関連のコラム一覧

融資の相談ができる場所は?信頼できる場所へ相談しよう
融資の種類を事業者向けに徹底解説|目的に応じて融資を選ぼう
融資の返済を延滞した場合どう対応する?緊急時の対処法を解説

補助金や助成金を活用してみませんか?

融資を受けて事業拡大していくのはもちろんですが、補助金や助成金も活用してみませんか?
補助金や助成金は条件を満たせば利用が可能で、原則返済の必要もありません!
融資の返済負担を軽減したり、事業拡大に用いるのもOKなので、柔軟性も高いです。
「自分に合った補助金や助成金を探してみたい!」という方は、ぜひ下記リンクからご相談ください。